プロ野球選手がネクストバッターズサークルで重りをつけて素振りしている姿を見たことがある方は多いと思います。また、バットで地面をたたいて重りを外す姿に憧れる方も少なくないはずです。
そんなバットの重りですが、正しく使用することで大きなメリットを得られます。しかし、重りの使い方や選び方を誤ると、バッティングが良くなるどころかフォームを崩す、ケガする確率が高くなるなどのデメリットが生じます。そこでこの記事では、重りを使う目的と効果的な使用方法、自分に合った重りの選び方を紹介します。
大事なことは、重いバットをたくさん振っても筋肉は付かないということです。
バットの重り 使う目的
まず初めに、重りを使う目的を解説します。重りを使う目的は、スイングスピードを上げるためです。
詳細は後述しますが、スイングスピードを上げるためには、重いバットを振った後に普通のバットを振る必要があります。本来はバットが2本必要ですが、重りがあれば1本で済む点がメリットと言えます。
また、スイングスピードを上げるメリットは2つあります。1つ目は、ボールを長く見られる点です。スイングが速いということは振り出しが遅くても間に合うため、ギリギリまでボールを見極めることができ、選球眼も良くなります。
スイングスピードに関しては、こちらの記事で詳しく解説されています。興味があれば読んでみてください。
2つ目は、飛距離がアップする点です。打球の飛距離はスイングスピードだけで決まるわけではないですが(打球角度、回転速度)、飛距離を出すためには一定のスイングスピードが重要です。詳しくは、以下のフライボール革命に関する記事で解説しているため、興味があれば読んでみてください。
バットの重り 効果的な使用方法
次に、バットの重りの効果的な使用方法を解説します。
先ほども触れましたが、スイングスピードを上げるためには、重いバットを振った後に普通のバットを振る必要があります。そのため、バットに重りをつけた状態で10回、外した状態で10回と交互に振ることが効果的です。
スイングスピードを上げるために重いバットと普通のバットを交互に振る理由は、速いスイングを脳や体に覚えさせるためです。
重いバットは振ってみればわかるのですが、トップの位置からヘッドが走るまでに時間がかかります。そして、そのあとに普通のバットを振るとヘッドが走りやすく、一時的にスイングスピードが向上します。これを繰り返し、そのスイングスピードを脳や体が記憶することで、早く振る感覚が身に付き、スイングスピードが上がります。
勘違いしないで欲しいのは、重いバットはたくさん振るものではないということです。重いバットをたくさん振っても筋力が付く、スイングスピードが上がるということはありません。
むしろ、重いバットを振るために手首に負担がかかったり、重さに引っ張られて体が開きがちになるなど、ケガやフォームを崩す原因になります。
バットの重り 選び方
最後に、重りの選び方を解説します。重りを選ぶ際に重要なのは、重さです。
重すぎてまともにスイングできないとケガやフォームを崩す原因になるだけでなく、練習の効果も低くなります。同じメーカーの重りでも重さが分かれているため、体ができておらず、筋トレもできない中学生までは1番軽いやつで十分です。
また、安全面等に差はなく、重さ以外に違いはないので、こだわりのメーカーがなければ価格面を重視して良いと思います。
バットの重りを販売している有名メーカーはSSKや久保田スラッガーが挙げられます。ちなみに筆者のおすすめは、重さの種類が豊富で安価という理由からGPとUNIXの重りです。
バットの重り まとめ
今回の内容をまとめると以下のようになります。
バットの重り まとめ
- 重りを使う目的はスイングスピードを上げるため
- 効果的な使い方は、重りを着けた状態と着けていない状態で交互に振る
- 重りが重すぎるとケガやフォームを崩す原因になる
- 重りに差はないため、重さと価格を重視して決めるのがおすすめ
バットの重りは、使い方によってはバッティングの悪化につながる道具です。選手の方も指導者の方も、正しく重りを使用して、より良い打者を目指してください。
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