2025年の秋季埼玉県大会を観戦して、印象に残った公立校を紹介します。
高校で野球をやりたいと思っている中学生の進学先選びの参考になれば幸いです。
また、こちらの記事では直近5年の戦績をもとに、公立の強豪校を紹介しています。
興味がある方はぜひご一読ください。

※筆者が観戦した感想と雑誌やネットの記事を参考にしています。
上尾高校

- 所在地:上尾市(北部地区)
- 直近5年夏大会最高成績:2025年 ベスト16
- 偏差値:57(参考:みんなの高校情報)
秋戦績
新人大会
◯10ー0熊谷工業(1回戦)5回コールド
◯24ー0進修館(2回戦)5回コールド
◯8ー1熊谷(シード校決定戦)7回コールド
秋季地区予選
◯6ー3東農大三(代表決定戦)
秋季県大会
◯7ー5星野(2回戦)
◯3ー2埼玉栄(3回戦)10回タイブレーク
◯6ー2熊谷商業(準々決勝)
●3ー4浦和学院(準決勝)
秋季大会総評
予選で東農大三、県大会で星野高校、埼玉栄と私立校を破り、順調な勝ち上がりを見せました。
準々決勝では好投手を擁する熊谷商業との伝統校対決を制して、ベスト4進出。
準決勝では浦和学院を相手に互角の戦いを見せるも、終盤に逆転され惜敗。関東大会出場とはなりませんでしたが、堂々たる戦いぶりを見せ、強い上尾高校を印象付けました。
チーム情報
上尾高校の特徴は、やはり選手のレベルの高さです。スタメンのレベルが高いのはもちろんのこと、交代で出場する選手も私立校と遜色ないレベル。
攻撃は上位から下位まで、どこからでも点を取れる打線です。特に4番の菊池くんは1年生ながら体格がよく、準決勝の浦和学院戦で先制のツーベースを打つなど、今後が楽しみな選手。
守備も昨夏もショートで出場した関根くんを中心に、伝統校らしい固い守りでリズムを作ります。
投手陣は2回戦の埼玉栄戦、準々決勝の熊谷商業戦、準決勝の浦和学院戦の3試合を辻岡くんが完投し、ベスト4進出の原動力になりました。
ただ、準決勝では4人の投手で守り抜いた浦和学院と比較すると、辻岡くんの負担が大きかったです。
初戦で打たれましたが、1年生エースの武田くんや昨夏にベンチ入りした市川くんなど、投手陣全体のレベルが高いことは間違いありません。
複数の投手で勝ち上がれるかが今後の課題となりそうです。
浦和高校

- 所在地:さいたま市(南部地区)
- 直近5年夏大会最高成績:2025年 ベスト32
- 偏差値:73(参考:みんなの高校情報)
秋戦績
新人大会
◯16ー0新座(1回戦)5回コールド
◯8ー1川口青陵(シード校決定戦)7回コールド
秋季地区予選
◯15ー0大宮工業(代表決定戦)5回コールド
秋季県大会
◯7ー6本庄東(1回戦)
●6ー7秀明英光(2回戦)
秋季大会総評
新人大会から予選まで全試合コールド勝ちと、昨夏から出場している平山くんを中心に高い攻撃力を見せました。
また、打線全体で球数を投げさせる・簡単にアウトにならないといった工夫が見られるため、相手投手としては非常に嫌な打線です。
県大会でも私立校の本庄東に対して、持ち前の攻撃力を見せました。
選手個人の能力としては本庄東のほうが上の印象でしたが、できることを徹底して行い、粘り強く戦った結果が勝利につながりました。
2回戦の秀明英光戦でも惜敗しましたが、個人の能力で劣るチームに対して粘り強く戦い、私立校とも互角に戦えるチームという印象です。
チーム情報
浦和高校の特徴は、組織力の高さです。
昨夏は上尾高校相手に敗れるも、4ー2と善戦しました。しかし、エースで4番とチームの大黒柱だった阪くんが引退するため、選手個人の能力は前チームに劣ると感じていました。

それでも、上記のような打線の繋がりやランナーコーチの判断力の高さなど、組織力の高さで格上相手とも粘り強く戦い、勝ち切ることができるチームです。
選手全員ができることを徹底するという意識が伝わってくる、非常にいいチームだと感じました。
投手陣は福本くん、飯田くん、渡邉くんを中心に秋を戦い抜きました。一冬を超えて絶対的なエースが台頭すれば、上位に食い込む可能性は非常に高いチームです。
坂戸高校

- 所在地:坂戸市(西部地区)
- 直近5年夏大会最高成績:2021年 ベスト16
- 偏差値:59(参考:みんなの高校情報)
秋戦績
新人大会
◯11ー1狭山工業(1回戦)5回コールド
●4ー6山村学園(シード校決定戦)
秋季地区予選
◯3ー2川越南
◯13ー3城北埼玉(代表決定戦)5回コールド
秋季県大会
◯4ー2山村学園(2回戦)
●0ー11秀明英光(3回戦)5回コールド
秋季大会総評
昨夏ベスト4の山村学園に新人大会で敗れるものの、県大会でリベンジを果たしてベスト16進出。

内容としては、エースの岡本くんが7回2失点と好投し、8・9回は内藤くんが無失点で締めて勝利。岡本くんは球数が100球前後と少なかったものの、積極的な起用が勝利を引き込む形となりました。
3回戦で秀明英光に5回コールドで大敗したものの、シード校の撃破で印象を残しました。
チーム情報
坂戸高校の特徴は、総合力の高さです。
野手陣は昨夏のレギュラーが多く残るため、経験値の高さもあり、攻守ともに洗練されている印象でした。特に柳沼くんは身体能力が高く積極性もあり、リードオフマンとしての素質は抜群です。
投手陣については、本格派右腕のエース岡本とサイドハンドの内藤がともに1年生。公式戦で主力として投げれられる1年生投手が、すでに2人いるのは今後が楽しみな要素です。
攻守ともに穴がなく、総合力が高いため、山村学園に勝利したのも納得です。弱点がないからこそ選手全員が一回り成長し、チームとしての武器が1つできれば、夏の上位進出を狙えるチームになりそうです。
まとめ
今回は2025年の秋季埼玉県大会を観戦して、印象に残った公立高校を紹介しました。
高校でも野球を続ける中学生の参考になれば幸いです。
また、当サイトでは技術的な内容を発信しています。興味がある方はぜひご一読ください。

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