「高校でも野球をやるつもりだけど、高校の決め方がわからない」
「私立と公立でどんな特徴があるのか知りたい」
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いきなりですが、高校の選び方って難しいですよね、、
人生で何回も経験することでもないですし、親御さんにとっても難しいと思います。
ましてや選手にとっては
- どの高校が良いのか
- 何を基準に選ぶべきか
- そもそもどんな高校があるのか
など、わからないことが多いと思います。
そんなときに先生や指導者に「〇〇高校から推薦が来ているよ」「〇〇くんはこの高校がいいよ」なんて言われたら、選手も親御さんも「あ、この高校いいかも!」って思ってしまいますよね。
しかし!なんとなくで高校を決めてしまうと、数年後に後悔することになります!
そこで、高校野球大好き & 高校野球までプレーし、大学受験、就職活動と経験した筆者が
- どんな高校があるか
- 高校の決め方
- 高校を決める際の注意点
を紹介します。
↓筆者のことをもっと知りたいよという方はこちら

結論からいうと、高校選びで大事なことは「自分の意志で選ぶこと」です!
高校の種類

高校は公立と私立の大きく2種類に分けられます。
それぞれの特徴は以下になります。
公立高校
・学費が安い
・高校の数が多い
・設備は最低限
・入試を受ける必要がある
・基本的に県外出身の人は入学できない
私立高校
・学費が高い
・高校の数が少ない
・設備が充実
・推薦入学がある
・県外から入学できる
公立高校の一番の魅力は、学費の安さです。
生徒の学費で運営される私立高校と比較して、公立高校には税金が使われているため、学費が抑えられます。
後述しますが、学費が抑えられるということは、個人で野球にお金をかけることもできるということですので、大きなメリットになります。
私立高校の魅力は、設備の充実度です。
高い学費を払うため校舎はきれいですし、野球の練習環境もプロ顔負けです。
県外出身の選手のために寮がある高校も多く、野球に集中するには良い環境と言えるでしょう。
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このように大まかに公立と私立に分けられますが、一概にどちらが良いとは言えません(当然ですが、)
公立でも練習環境が充実しているところはありますし、私立でも勉強に力を入れているところは練習環境が充実していないということもあります。

まあ、プロを目指すなら私立だよな
そうとも限りませんよ。
近年ではプロトレーナーの個人指導が、多くのプロ野球選手が輩出していることで注目されています。

プロトレーナーの指導を受けやすいのは学費が安く、寮生活ではない公立高校です。
このように公立と私立、どちらが合うかは人によって違います。
まずは自分で一度調べることが重要です!
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また、私立高校のスポーツ推薦の出願は9月(場合によってはそれ以前)と早いので、注意が必要です。
スポーツ推薦は単願(合格したら必ず入学)の場合が多いため、出願した時点で高校が決まります。
9月頃ということは、秋季大会の時点では高校が決まっているということです。
新チームを見ないで高校を決めるというのは、リスクとして把握するべきでしょう。
また、中学生は半年ぐらい本気で取り組めば、野球も勉強も飛躍的に伸びる年代です。
そのため、早い段階で進路を決めるのはかなり難しいです。
(単願、時期が早いのは完全に高校側の都合ですね)
次の章で触れますが、特待生ではないスポーツ推薦の場合、必ずしも野球の能力を認められているとは限らない点も注意が必要です。
高校の決め方


高校の種類はわかったけど、何を基準に決めればいいんだよ
前提として、今から紹介する判断材料は「高校選びに悩んでいる方」に向けたものです。
(すでに行きたい高校が決まっている方はこの記事は読まないと思いますが、、)
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ずばり、高校を選ぶ際の判断材料は「高校卒業後の進路」です。
正確に言うと、「高校卒業後の進路で、なにを基準に高校を選ぶかが決まる」ということです。
なぜなら、高校は野球のレベルと偏差値からだけでは決められないからです。
例えば、同じレベルの野球部・偏差値の高校でも、公立高校、私立高校、はたまた大学の附属高校なのかでは全く違います。
自分に合った高校選びをするためにも、「高校卒業後の進路」が重要になるということです。
高校3年間で「高校卒業後の進路」が変わることは良いことです!
高校で化けて、卒業後は野球で生活していくなんてパターンも多くありますしね。
ただ、義務教育が終わるこのタイミングで、一度将来のことを考えるのは良いことです。
結果的に後悔しない高校選びにも繋がります。

急に将来のことなんて言われてもわかんないよー!
野球部員の高校卒業後の進路は、大まかに以下の4パターンに分かれます。
① 野球以外で就職する
② 野球以外で大学に進学する(一般受験)
③ 高校野球の結果次第で進路を決める(結果が出なかった場合は① or ②)
④ 野球で生活する道を模索する(独立リーグ、海外リーグなど)
このパターンごとに、筆者がすすめる選択肢とその理由を紹介します。
野球以外で就職する
①の「野球以外で就職する」場合、選択肢に入れたいのは
・専門学科(私立・公立問わず)
・工業高校
・商業高校
です。
理由は、専門的なスキルを身につけることで、就職しやすくなるからです。
文部科学省の調査を見ても、専門学科の卒業生の就職内定率は、普通科の卒業生と比較して圧倒的に高いことがわかります。

ただ、私立高校の場合は注意が必要です。
スポーツ推薦の場合、部活動重視や専門学科を選べないといった制約が存在することもあります。
工業高校、商業高校でも強い高校はいくらでもありますので、ぜひ調べてみてください。
野球以外で大学に進学する
②の「野球以外で進学する」場合、選択肢に入れたいのは
・早慶、MARCHといった有名大学の附属高校
・偏差値が高い公立校
・(偏差値が高い私立高校)
です。
やはり大学進学を考えるならば、偏差値が高い学校が良いです。
偏差値が高いと周囲の学習意欲が高く、自然と勉強を意識するようになり、進路指導や教員の指導力といった部分でも多くのメリットを享受できます。
また、附属高校については内部進学という選択肢があり、大学進学を考えている選手にとってはメリットの多い選択肢です。
一般受験・スポーツ推薦問わず、附属高校に進学するチャンスが有るなら考えてみるとよいでしょう。
野球のレベルに関しては、公立・私立どちらも高い学力で野球が強い学校は存在します。
学力と野球の両面で自分にあう高校をリサーチすることが重要になります。

なんで私立高校はカッコ書きなの?
私立高校をカッコ書きした理由は、部活動と勉強の両立が難しい場合があるからです。
具体的には、一般入学の生徒とスポーツ推薦の生徒で扱いが異なるからです。
例えば、スポーツ推薦の生徒は午後から部活動だけど、一般入学の生徒は土曜日の授業や放課後の補講があるというような場合です。

これは学校経営のためには人気を集めなければならない、私立高校ならではの事情です。
生徒数を確保するためには、以下のように生徒の強みを伸ばすのが効果的です。
・勉強が得意な生徒は学力を上げて有名大学への進学率を上げる
・運動が得意な子は部活動で全国大会に出場して高校の知名度を上げる
もちろん、すばらしい施設、環境を提供してもらえるため、win-winな関係ではあります。
ただ、この制度は生徒の強みを伸ばすという観点では良いですが、両立を目指す生徒にとっては不向きです。
そういった学校の制度についてもしっかりと調べて進路を決めましょう。
高校野球の結果次第で進路を決める
③の「高校野球の結果次第で進路を決める」場合、おすすめは
・特別待遇のスポーツ推薦を提示してくれる高校
・① or ②と同じ選択肢
です。
特待の高校を推す理由は、学校側に野球の能力を認められている or 将来野球で活躍する見込みがあると思われているからです。
私立高校を経営するためには、入学金や授業料など、生徒からの収入が重要です。
それらを免除するということは、それだけ学校・指導者に来てもらう価値があると判断されているということです。

なんで普通のスポーツ推薦じゃだめなの?
普通のスポーツ推薦の場合、必ずしも野球の能力を認められているとは限らないからです。
私立高校の経営には生徒の学費が使われますので、生徒数の確保が必要です。
スポーツ推薦は単願の場合が多く、受験したら必ず入学するため、生徒数の確保がしやすいです。
つまり、生徒数確保のためのスポーツ推薦もあるということです。
入試免除によって、「受験勉強の期間を野球の練習に当てられる」と言われていますが、個人でできる練習はたかが知れています。
むしろ、「受験勉強の合間で最低限の練習する」方がメリハリ、時間の使い方を覚えるという面でメリットがあります。
また、スポーツ推薦は入学後の制約があることが多いです。
そのため、就職や進学の可能性も考えるならば、学校側に野球の能力を認められた特待生ではない限り、①・②のように一般入試での進学がおすすめです。
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しかし、スポーツ推薦がおすすめの場合もあります!
それが④の「野球で生活する道を模索する」方です!
野球で生活する道を模索する
④の方はプロや大学から声がかからなくても、独立リーグや海外で野球を続ける強い意志がある方です。
私立高校は野球に打ち込める環境という特徴があります。
とにかく野球で生活していくことが決まっている場合、野球に打ち込める私立高校が唯一にして最高の選択肢です!
大事にすべきこと

高校を決める際に大事なことを2つ紹介します。
1つ目は、周りの声を聞くことです。理由は、多くの観点で最適な高校を考えられるからです。
高校選びは重要であり、失敗したくないと誰もが思うはずです。
失敗しないためには、多くの意見を聞き、より多くの要素を把握したうえで選択することが重要です。
特に大人(指導者や親)の声は聞いたほうが良いです。
選手よりも長く生きている分、より多くのことを経験しています。そのため、選手とは違う観点、知らない観点で最適な高校を考えられます。
ただ、「この高校が絶対に良い」と言ってくる人には注意しましょう。
高校選びに絶対・正解はありません。
自分の考えを押し付けてくる人の意見も参考にしつつ、多角的な視点から判断しましょう。
2つ目は、こちらの方が重要ですが、自分の意思で決めることです。

言ってること矛盾してるじゃねーか!
いえ、1つ目はあくまで参考にするということです。
最終的には自分の意志で決めることが最も重要です。
理由は、自分の選択に責任を持つためです。
高校で真面目に野球をするなら、挫折は1つや2つではなく、数え切れない挫折を経験します。
そんな時に周りに決められた進路だと「この選択は間違いだった」と思ってしまい、踏ん張りが効きません。
しかし、自分で進路を決め、自分の選択に責任を持っている選手は「自分の選択を間違いにしたくない」という思いから、挫折を乗り越える強さがあります。
要は、高校選びに正解はなく、高校3年間で正解にする。
そのためになんとなくではなく、自分で調べ、周りの声も聞き、自分で決めることが重要です。
まとめ

高校選びについてまとめると以下のようになります。
・公立と私立、人によってどちらが合うか変わる
・何を基準に高校を選ぶかは、高校卒業後の進路で決める
・普通のスポーツ推薦と特待生は別もの
・自分の意志で決める事が最も重要
繰り返しになりますが、高校選びに正解はありません。
高校3年間で自分の選択を正解にしていくものです。
そのためにも、高校について十分に調べ、自分の意思で決めることが重要です!
がんばってください!
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