- 肩が弱いからバックホームで強い球が投げられない
- フライ、ゴロの捕球はできるようになったから、もう少し高いレベルの外野守備を目指したい
このように考えている選手や指導者の方は多いと思います。
外野手が送球を良くするために、「後ろから勢いをつける」というのは聞いたことがあると思います。しかし、それだと強い球は投げられますが、捕ってから遅くなります。
外野手の送球において「強い球を投げられても捕ってから遅い」「捕ってから速くてもボールが弱い」では意味がありません。大事なことは、いかに捕ってから速く、かつ強い球を投げることです。
これを実現するために重要になるのは、打球への入り方と投げるまでの足の運びです。
そこでこの記事では、外野手が送球を良くするための打球への入り方と足の運びを解説します。
外野守備のコツ フライへの入り方と足の運び
フライへの入り方と足の運びを解説します。
※この記事では右投げを想定して説明しています。左投げの方は左右置き換えて読んでください。
まず初めに、フライの足運びの参考になる動画を紹介します。
足の運びを見てみると、以下のように右足と同時に捕球して4歩でスローイングになっています。
フライへの入り方は「後ろから勢いをつけて」で問題ありません。それよりも大事なのは、足の運びです。
外野手の足の運びのポイントは、右足の着地と同時に捕球して4歩でスローイングということです。
左足の着地と同時に捕球という指導を受けた方もいるかもしれませんが、それは内野手の足の運びです。内野手は投げる距離が短いため、左足と同時に捕球して3歩で十分です。
しかし、外野手は投げる距離が長いため、右足と同時に捕球して4歩でスローイングという足運びが基本になります。
フライの足運びについて詳しく解説すると、①捕球前に右足で小さく踏み切ります。そして②右足の着地と同時に捕球して、③左足、④右足、⑤左足の4歩でスローイングしています。
この足の運びならば捕ってから速く、かつ強い球を投げることができます。
しかし、右足で踏み切るタイミングや位置が難しく、いきなり試合や外野ノックで実践できるものではありません。
最適な練習方法は、手投げのフライによる反復練習です。手投げのフライに対して、意識せずとも適切なタイミング、位置で踏み切れるようにするのが最短の練習方法です。
この足の運びができれば、外野守備のレベルが1つ上がりますので、ぜひ習得に挑戦してみてください。
外野守備のコツ ゴロへの入り方と足の運び
次にゴロへの入り方と足の運びを解説します。
参考になる動画はこちらになります。
足の運びを見てみると、フライの時と同じく右足と同時に捕球して4歩でスローイングになっています。
①右足の着地と同時に捕球し、②左足、③右足、④左足の4歩でスローイングしています。
ゴロの場合、足の運びは意識すればすぐに実践可能です。慣れないうちは「握り替えが間に合わない」「強く投げられない」と感じるかもしれませんが、慣れれば捕ってから速く、かつ強い球を投げることができます。
足の運びについて解説しましたが、ゴロの場合は足の運びを意識するだけでは不十分です。ゴロの場合はできるだけ前進して捕球することが重要です。
フライの場合は「後ろから勢いをつけて」で問題ありませんでした。理由は、フライは落下点での捕球のため投げる距離が決まるからです。
しかし、ゴロの場合は前に出て捕球することも、待って捕球することもできます。そのため、できるだけ前に出て捕球することで、単純に投げる距離が短くなります。
もちろん、むやみに前進して「バウンドが合わず捕球ミス」「足が合わず投げるまでが遅い」では元も子もありません。大事なのは、バウンドが合い、足が合うかつ前進して捕球することです。
難しく感じますが、上手い外野手(プロ野球選手)は当たり前のようにできるプレーです。逆にこれができれば、外野守備のレベルが上がりますので、ぜひ実践してみてください。
外野守備のコツ まとめ
今回の内容をまとめると以下のようになります。
- 外野手の送球で大事なのは、いかに捕ってから速く、かつ強い球を投げること
- 足の運びは、右足の着地と同時に捕球して4歩でスローイング
- ゴロの場合は前に出て投げる距離を短くする
外野手の足の運びは目立たないですが非常に重要で、上手い外野手は当たり前にできていることです。
逆に捉えれば足の運びが上手くできれば、外野守備のレベルが一つ高くなります。ぜひ取り組んでみてください。
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