【少年野球】指導のコツ ~考える力を身に付け、中学・高校でも活躍できる選手にするために~

指導法

小学生の子供に野球を教えたいけど、野球経験がないからどう教えていいかわからない親御さんは多いと思います。

実は、小学生に野球を教えるのに野球経験はあまり重要ではありません。なぜなら、小学生に野球を教える際に、難しい技術的な指導はあまり必要ないからです。

実際に筆者の親も野球未経験でしたが、筆者は高校までレギュラーとして活躍することができました。そこでこの記事では、筆者の体験も踏まえて子供に野球を教える際に大事なことを教えます。

結論から言うと、大事なことは基礎を重視する自ら考えさせるの2つです。

指導のコツ 基礎を重視する

1つ目に大事なことは、基礎を重視することです。野球でいうと強く振るしっかり捕る強く投げるなどです。

はじめに、この考えは「ゴールデンエイジ」の前提知識をもとにした考えです。

ダイワハウス|My House Palette(マイハウスパレット)|スポーツキッズ×アクティブ土間のある家 子どもの運動能力を高める“ゴールデンエイジ”とは?
スポーツキッズ×アクティブ土間のある家 専門家にゴールデンエイジの基礎知識と発達段階に応じた適切な運動について伺いました。

最近は逆シングルでの捕球ジャンピングスローフライボール革命によるアッパースイングなど、以前は悪とされていたプレーが見直され、反対に基本的なプレーを重視する指導は少なくなっているかもしれません。

しかし、小学生に同様の指導をしてしまうと、その後の成長の幅を狭めてしまうかもしれません。

逆シングルでの捕球を例に考えてみます。逆シングルに関しては、以下の動画で紹介しています。

【逆シングルで捕るメリットとは?】バウンド合わせの幅が広がる『横向きフィールディング』解説!!
「ピッチング/スローイング」「フィールディング」のスキル動画をアップしていきます。(たまにバッティングも…)気になることや悩みなどコメントいただければありがたいです。よろしくお願いします🔥前回までの動画【パート1 胸投げ】 

逆シングルでの捕球に対して、打球の正面に入って捕球することが基礎とされていました。しかし、ギリギリの打球を無理に正面に入って捕球するとスローイングに移れません。そこで、逆シングルで捕球する技術的な練習をしてアウトにできる範囲を広げようというものです。

一方で、打球の正面に入って捕球するには足を動かす、打球反応を良くすることが必要です。つまり、打球の正面に入って捕球することは、敏捷性や瞬発力などの基礎運動能力のアップにつながります。

上記のゴールデンエイジ理論から、小学生は基礎運動能力を高める最適な時期ですので、基礎運動能力を鍛えるために打球の正面に入ることが大事です。そして高校生になり、基礎運動能力の向上が見込めなくなってから、逆シングルで捕球する技術的な練習をすることが効果的です。

同様に、ジャンピングスローは肩力アップにつながらないフライボール革命はそもそもスイングスピードが速くないと成立しないなどの理由から、強く投げるレベルスイングで強く振るなどの基礎を重視することで選手の成長につながります。

もちろん、小学生から技術的な指導をするなというわけではないですが、そこに注力してしまうと選手の成長の幅を狭めてしまうかもしれないので注意が必要です。

詳しい指導法は以下の記事で紹介しています。興味がある方は是非ご一読ください。

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指導のコツ 自ら考えさせる

2つ目に大事なことは、自ら考えさせることです。理由は、課題を解決する手段を身につけるためです。

野球を始めた頃は、課題にぶつかっても指導者が指導をすれば解決する課題が多くあります。

しかし、高校、大学とレベルが高くなるほど、課題の原因がわかりにくくなり、解決が困難になります。そんな時に大事なのが、選手自身の感覚と引き出しの多さです。

小さい頃から指導者の言う通りにプレーしてきたなんとなくプレーしてきた選手は、壁にぶつかった時に乗り越える手段がありません。

一方で、自分で考えて野球をやってきた選手は問題にぶつかった際、自身の感覚これまでの経験指導者の助言をもとに問題を解決することができます。

実際にプロ野球で活躍している選手は、それぞれ本一冊書けるほどの自分の理論を持っていて、何も考えない、感覚だけでプレーしている選手は見当たりません。

野球を続けていく場合、どの選手も壁には必ずぶつかります。その課題を解決する手段を身につけるために、小さい頃から自分で考えてプレーすることが重要です。

では、子供が自ら考えてプレーするためにはどのように指導するべきなのでしょうか。大事なことは強要するのではなく、「情報を与える」という感覚です。

「こうしろ」と強要してしまうと自ら考えてプレーする機会を奪うことはもちろん、選手それぞれ感覚が違うため、成長を阻んでしまう可能性も生まれます。そうではなく、情報を与えて本人が取捨選択することで、自ら考えるようになるとともに、成長につながります

実際に筆者の親は野球未経験でしたが、野球観戦は好きだったため、筆者のプレーやフォームに関してかっこいいダサいなどの意見を頻繁にくれました。かっこいいフォームは良いフォーム、ダサいフォームは悪いフォームということは多々あるので、参考にしていました。

ただ、強要されることはなく、あくまで筆者が考えてやったことに対して意見をくれるというスタンスでした。

また、野球に関する本をたくさん買い与えてくれたため、自分自身で考えて修正する部分が多くありました。

そのような環境だったため、自分で考えてプレーする習慣が身につき、高校で課題にぶつかった際も困ることはありませんでした。

指導のコツ まとめ

指導のコツ まとめ

  • 小学生の間が最も伸びる基礎運動能力を向上させるために、基礎を重視する
  • 今後、課題が生まれた時に解決する力を身に付けるために自ら考えさせる

子供に野球を教える際に大事なことは基礎を重視する自ら考えさせるの2つです。そのため、野球経験はあまり重要ではありません。実際に私の親も野球未経験でしたが、私自身は高校までレギュラーとして活躍できました。

ただ、野球未経験でも大丈夫ですが、野球の技術を学ぶことは無駄にはなりません。現代は、野球選手も技術を発信する時代であり、学びたいことはいつでも学べます。子供に教えると同時に技術のインプットも行いましょう。

ただ、情報があふれかえっているため、情報の取捨選択が難しくなっているのも事実です。正しい情報の選び方に関しては以下の記事で解説しています。興味がある方は是非ご一読ください。

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